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閑話Vol3 必読漫画! 車いすのスタンド使いから考察する精神力

 

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今回ご紹介する閑話は、田中が愛してやまない名作漫画に関するエピソード。

パラスポーツを取り扱う漫画は井上雄彦先生「リアル」は有名ですし、肥谷圭介先生の「マーダーボール」も見応えのあるパラスポーツ漫画です。


ですが、私が今回お勧めしたいのは1987年から連載されていた日本を代表する名作“ジョジョの奇妙な冒険”でのエピソードをお伝えさせていただきます。


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  • © 荒木飛呂彦/集英社『ジョジョの奇妙な冒険』


私が一番初めに出会ったのが中学生の頃、ゲームセンターでカプコンが出したゲーム “ジョジョの奇妙な冒険PS1版”でした。

元々ストリートファイターⅡフリークでした私でしたが、同じテイストでのゲームシステムかつ、幽霊波(スタンド)という能力を駆使して繰り広げられるゲームに当時はゲーム機に小銭をどんどん巻き上げられたのを覚えております。


 

ジョジョってそもそもどんな漫画かというと。。。

 

『ジョジョの奇妙な冒険』は、荒木飛呂彦先生による日本の漫画作品で、1987年から『週刊少年ジャンプ』、その後は『ウルトラジャンプ』などで連載されている長編シリーズです。現在までに第9部まで続いています。

「ジョースター家」とその因縁の物語を軸に展開し、各部ごとに主人公が代替わりし、世代を超えた「血の物語」が描かれる。「波紋」「スタンド」といった特殊能力バトルが有名です。

本作は「人間讃歌(人間の強さや生き様の美しさ)」というテーマなのです!

人によっては絵が苦手。。。っていう人も過去に何人かいましたが、出会うなり私はジョジョの素晴らしさ布教しております。

(ちなみに僕は世界で一番美しい漫画を描くのが荒木先生だと思っております。)



〜作中に出てくる幽波紋スタンドってそもそもなんぞや〜


幽霊波(スタンド)とは 生命エネルギーが形となった超能力の具現化」です。能力者の背後やそばに“立つ”ように出現することから幽波紋(スタンド)と呼ばれるのです。



超能力を漫画で表現するのは手塚治虫先生の作品で念力など取り扱ったのが最初と言われています
超能力を漫画で表現するのは手塚治虫先生の作品で念力など取り扱ったのが最初と言われています

AKIRAで有名な大友克洋先生の童夢で、念力で壁が球体に抉り取られるシーンも漫画で表現したのが斬新でした。
AKIRAで有名な大友克洋先生の童夢で、念力で壁が球体に抉り取られるシーンも漫画で表現したのが斬新でした。


能力の種類は千差万別で、殴って戦うタイプから時間を操る、運命を変える、空間を削るなど、アイデア勝負の異能力バトルが見どころの作品です。


ここからはある程度ジョジョの奇妙な冒険を知っているというのが前提での話になりますので、よくわからんのだという方は是非書店なり、漫画喫茶なりでご覧ください。


ここから本題 精神力の象徴! 車いすのスタンド使い!


作中に出てくる車いすの幽波紋使い ジャンピエール・ポルナレフ © 荒木飛呂彦/集英社『ジョジョの奇妙な冒険』
作中に出てくる車いすの幽波紋使い ジャンピエール・ポルナレフ © 荒木飛呂彦/集英社『ジョジョの奇妙な冒険』


彼は第三部と第五部で出演するフランス人です。第三部ではシリーズを通じて主人公らと戦いを繰り広げる大ボスのDIOとの戦い生き残った準メインキャラ(主人公御一行で6人中3人はDIOらにより殺害されてしまっています。)

 

時を経て五部で久々に出演するポルナレフさんですが、その御姿は義足で車椅子。

© 荒木飛呂彦/集英社『ジョジョの奇妙な冒険』第62巻 引用
© 荒木飛呂彦/集英社『ジョジョの奇妙な冒険』第62巻 引用

人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部に登場するポルナレフは、かつて主人公と共に戦った屈指の剣士です。しかし再登場時には、過酷な戦いの末に下半身不随となり、車椅子に座る姿で描かれます。


多くの作品では、車椅子のキャラクターは「弱者」として位置づけられがちですが、ポルナレフの場合は異なります。彼はもはや肉体的に戦えなくとも、その経験と知恵、そして精神的な強さによって物語の核心を動かす存在として描かれているのです。

僕はこの描写が社会の中で持ちがちな「障害=できないことの象徴」という固定観念を忘れさせてくれたなと思っています。 身体的な制約を抱えながらも、精神力=幽波紋の健在はポルナレフの精神力の強さの象徴ともいえるのです!

強さとは身体能力だけに宿るのではなく、精神力で形で現れるのが素晴らしい表現と田中は受け取りました!


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  • © 荒木飛呂彦/集英社『ジョジョの奇妙な冒険』第62巻 鎮魂歌は静かに奏でられるより引用

 

今回の閑話で注目したいのは、車椅子のポルナレフが「弱者」として描かれたのではなく、「体の一部を失っても精神力は健在している」点です。

障害を負った後も、過去の自分を否定せず、むしろ新しい状況を受け入れながら「どう生きるか」を模索し続けました。

障害の有無は「できないこと」の線引きではなく、「新しい可能性をどう見出すか」の問いかけなのです。

ポルナレフの言葉「生きてさえいれば、希望はある」は、困難に直面した私たちが自分らしく生きる選択を肯定するメッセージにも重なります。


フィクションのキャラクターではありますが、その姿は現実社会における「障害者の生き方の尊厳」や「多様性の受容」の象徴だなと感じます。

 

ジョジョの名言にある『人間讃歌は勇気の讃歌ッ!!』と感じさせてくれる漫画でした。




実は作品には障害を持ちながら実は秀でた能力で困難や戦いを繰り広げるキャラクターが多く存在するので皆さんもお気に入りのキャラクターがいればぜひ、推しを教えてくださいね。

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