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〜パラリンピックの発展とヒップホップについて〜



皆様こんにちは。センターポール代表の田中です。

遂に私も締切に追われる身となりました。


新企画のシリーズ 閑話(かんわ)この企画では編集者(代表者)田中の一方的な視点でパラスポーツの話題をお届けする新企画です。


世に溢れているパラスポーツの情報から寄り道して、一歩路地に入った新発見体感型企画でございます。そもそもパラスポーツ自体の興味関心の交通量は多くない上に、余談要素が強めの企画にたどり着く人がどれだけいるか全く未知数ではありますが、定期投稿になるようです。


裏路地に迷い込んだ気持ちでお付き合いください。


漫画、笑うセールスマンの"BAR魔の巣"のようにひっそりと皆様のお越しをお待ちしてます。


(心の隙間を埋めれるように努めてまいります。)



〜パラリンピックの発展とヒップホップについて〜

今回お届けする閑話は、ロンドンパラリンピックで使用されたヒップホップの楽曲 パブリックエネミーのHarder Than You Thinkついてお話しさせていただきます。まずはこちらの動画をご覧下さい。



ヒップホップ自体が黒人カルチャー発祥で、当時の1980〜90年代シーンは反体制を主張する名盤が支持されてきました。


彼らラップクルー、パブリックエネミーも当時のアメリカにおける政治や社会に対して攻撃的なリリックでシーンを牽引してきました。



彼らの最も売れたアルバム内では、救急車が黒人地区では白人地区よりも遅く到着することを批判した「911 is a Joke」や、反体制を主張し自身のことを歌ったと考えられている「Fight the Power」も歴史に残る名盤ですね。クラシック!そんな彼らの楽曲が大々的に使われたのがロンドンパラリンピックのプロモーションムービー。


実はロンドンパラリンピックは最も社会に影響を与えたパラリンピックと言われています。


観客の動員数、試合の質、障がい者スポーツへの意識変化、メディア報道の充実さなど、以降のパラリンピックの指標となる素晴らしい大会でした。大きなインパクトを与えたのが 英国の公共放送局「Channel 4」が大々的にパラリンピックを報道し、パラアスリートをヒーローとして取り上げ、CMや特集番組も多数制作。



「Meet the Superhumans(超人たちに会おう)」というキャンペーンを打ち出して発信してきました。パブリックエネミーの楽曲とパラリンピックの組み合わせは、当時の黒人が戦っている社会課題、社障がい者が戦っていた社会課題の重なりも編集長は感じとる事ができて、当時は胸熱でございました。


選曲したプロデューサーのセンスが光っているのでいつかどこかでこの動画の秘話も伺いたいものです。



さらに深掘りするとこの曲のイントロは粋な入りでパブリックエネミーの別の名曲「No.1」と同様のイントロパートが使用されており、「俺たちは自分で自分のことをイケてるって言わないけど、イケてるって知っているんだぜ!カマしに行こうぜ!」って入っていたり、歌詞全体が黒人シーンを取り巻く劣勢に対して立ち上がって変えていこうというエネルギーに満ち溢れる内容になっています。

この楽曲を使った背景にはパラスポーツもこのロンドンを契機に新たな地位を獲得しにいこうとう強い意思もとも取れますね。この曲がリリースされたのは2007年ですが、ロンドンパラリンピックの2012年にはイギリスのチャートで4位にランクインでパラリンピックを通じて脚光を浴びた名曲へと変貌しています。



〜歌詞抜粋〜 立ち上がれ

そうだ、簡単なことじゃない

立ち上がれ

そうだ、簡単なことじゃない

立ち上がれ

そうだ、簡単なことじゃない

俺たち、自分が自分らしくいられてすごく感謝してる

だから何度も同じことを言うが気にしないでくれ

こういうシンプルな言葉がカラダにいいんだ

おかげで犯罪ライムなんか用無しになる

そうだ、そうやって生きて愛すればいい

何も気にすることはない5000人のリーダーたちは誰ひとり恐れなかった

騒げ、今こそ奴等をビビらせろ

自分の力で立ち上がれ

今もそれが一番美しい



パブリック・エネミー自身もこの曲の新たなバージョンを制作し、パラリンピアンたちへの敬意を表しています。ボーカルのチャックDは、「これらのアスリートたちは自己実現と決意の象徴であり、彼らの行動は『Harder Than You Think』のメッセージと一致している」と述べています。


〜まとめ〜


・アスリートとしてフューチャーし、パラスポーツの価値を創造し社会的にインパクトを与えたのがロンドンパラリンピック。


・背景にはパラアスリートを超人として取り上げてアスリート、ヒーローとしてのポジションを確立


・プロモーションに使用されたのがパブリックエネミーの名曲Harder Than You Think


・当時のヒップホップシーンを席巻したアーティストでもあるパブリックエネミー。


社会に対する問題提起を攻撃的なワードセンスで主張は、これからの障がい者スポーツへの世間の意識を変化させて、次のステージへと行く進めための大きな立役者だったと思います。

今回の閑話は、パラリンピックの発展とヒップホップについて語らせていただきました。


この投稿を通じて様々なパラスポーツの楽しみ方や、学びを得てパラスポーツのリテラシーが上がれば嬉しく思います。次回投稿もお楽しみに!

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